状態は変わらないのに、前世の認定ランクが軽くなったり、重くなったりすることがあります。
同じ状態で前回は「要介護2」の認定ランクが、今回は「要介護3」の認定ランクに鳴った場合は、得をするので文句をいう人は少ないと思います。
しかし、同じ状態なのに、前回は「要介護2」の認定ランクだったのに、今回は「要介護1」の認定ランクになったら、疑問に思う人は多いと思います。
なぜ、こんなことが起こるのでしょう。
介護認定のしくみは、3年ごとに見直しがおこなわれています。
見直しによって、しくみが変わると、認定ランクが軽くなる人や重くなる人が出てきます。
2006年度からは、改正介護保険法に連動して見直しがおこなわれ、要支援1、要支援2と判定された人は、介護予防サービスを利用することになりました。
以降、状態は変わらないのに、認定ランクが軽くなったという訴えが増えています。
原因は、簡単です。 国側が、「介護給付適性事業」として、介護保険による行政側からの支出増の抑制を前面に出しているからです。
そのあおりをうけて、市区町村によっては、介護認定を厳しくしているところもあります。
つまり、住んでいる地域により、「要介護2」になったり「要介護1」になるのです。
もっと、わかりやすく言えば、同じ人が、引っ越ししたら、「認定ランク」が変わることもあるのです。 とにかく、おかしいと思ったら、すぐに市区町村に相談して下さい。
国側は、少しでも支出増をおさえたいのです。
ワンポイントアドバイス
はっきり言います。
介護認定に関しては、自分から申し出ないと、困ることが多いです。
国としては、2000年4月から介護保険制度がはじまり、これで国民が喜ぶだろうと最初は大判振る舞いをしていたのです。
しかし、すぐにこのままでは、介護保険も財政難でいつまで続くかわからないぞ、ということに気が付き、2003年からは、支出増の抑制、つまり「介護給付適正化事業」をはじめたのです。
これは、はじめは、ホームヘルパーがすごい魅力的な職業だ、国民を救う職業だ、ともてはやされたのに、低賃金をはじめとする厳しい労働環境で、今はホームヘルパーのなり手がいない、という現実とリンクしています。
とにかく、 疑問があるときは、すぐに最寄りの市区町村窓口までご相談下さい あるいは
お問い合わせまでご連絡ください。
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25.不満があるときは?を見てみる。