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まとめノートを作る必要はあるのか?notebook

まとめノートをつくる必要はあるのか?

ご質問をいただきました。

苦手な厚生年金保険法のまとめノートを作る必要はあるのでしょうか?

回答させて頂きます。

時間と効率の関係上、今はまだまとめノートは作成しない方が良いと思っています。

まとめノートは社会保険労務士試験直前の1週間で作るべきだと思っています。

その際に作るまとめノートに関しては、合格レベルpassをご覧下さい。

具体的なたとえ話をすると、まだ、Aという高い山を登り切ったことがない人に、そのAという高い山を登るための良いルート(地図)を書いてもらおうとしてもむずかしいと思います。全体をしらないのですから、ピンはずれで、かえって、あぶないルート(あぶない崖や谷の近くをとおる、雪崩の心配がある近くをとおる)などを書いてしまったりというように、「危ない橋を渡る」ということになる可能性もあります。

高い山とは「全体が見渡せていない」という意味のたとえなのですが、これを社会保険労務士試験にあてはめて考えると、「社会保険労務士試験は範囲がとても広い」ので、社会保険労務士試験受験生が全体を見渡すことはなかなか難しい試験です。

その中でも、苦手な試験科目としてあげることが多い、厚生年金保険法という科目の全体のイメージがしっかりと理解できていないうちに、紙にまとめようとしても、「今のキャパシティを超えてパンク状態」になって、効率があがらないことが十分に予想されます。

初めて勉強するので、わからないから「まとめノートを作ろう」という気持ちはわかります。でも、「どこが重要ポイントかどうかわからない」うちにまとめノートを作ろうとしても「あれもいれなきゃ、これもいれなきゃ」というように結果として「まとめではなくうつしただけ」ということにもなりかねません。

最終的に手を使って書くのですごく時間もかかり、覚えるところまで時間的にまわらないという人もいます。私はそれで、挫折した受験生も知っています。

たった今必要なのは、紙や大学ノートなどにきれいにまとめることではなく、今の例であれば厚生年金保険法であれば「厚生年金保険法の合格レベルに早く近づく」ことなのです。

まずは、過去問を何回もくり返して下さい。ここで1番、大切なのは、過去問のどの問題は、何回間違えたかを、問題用紙の余白にチェックしてください。

たしか、私の小冊子の「社会保険労務士試験受験生日記」にその具体的な例が紹介してあったと思います。

そして、7月や8月の社会保険労務士試験直前では、何回やっても、正解となる考え方ができない問題だけ、紙やノートに書いて丸暗記して下さい。

たとえば、30回以上くり返しても、正解が出せない過去問ならば、その人にとっては、その過去問に限定すれば、理論的に正解は導き出せません。

それでも、過去問で出たと言うことは、試験に出てくる内容です。だから、最後の手段で、その過去問の問題と解答だけを丸暗記するのです。

丸暗記する内容は、極力、徹底的に減らして下さい。

だからこそ、試験直前までは、何回も問題演習をして、頭の中に刷りこんでください。

「ににんがし、ろっくこじゅうし、はっくななじゅうに」というように、口ずさんだ瞬間に答えが出てくる小学校2年生で習った九九の計算状態に近づけるのです。

はじめからきれいにまとめようとしてはいけません。

なぜならば、今の「あなた」のように、いろいろと次から次へと不安がでてくれば、あれもいれなあかん、これもいれなあかん、というように、まとめる内容がどんどん増え続けて、「これではテキストを読むのとかわらないよ」というようなまとめでは、覚えることが出来ません。

時間の無駄になります。まとめを作るならば、http://4864study.seesaa.net/article/188819288.htmlという年金の1階と2階の併給のようにかなりたくさんの内容がすごくコンパクトにまとまった図(イラスト)にまとめてください。

なぜならば、記号や図ならば、理論ではなくて、手で何回も書いて覚えるという、まさに「九九の計算」状態で、覚えることができるからです。

そして、図が書けると言うことは、その分野に関しては、かなり合格レベルに近づいていると思います。文章でまとめるのは、誰でもできます。しかし、まとめても、量が多ければきちんと覚え切れません。せっかくまとめても忘れるだけです。

試験科目は厚生年金保険法という1科目だけではないのです。

まずは、自分の頭に刷り込むことができるように問題演習をしてください。どうしても、まじめな人ほど、「まとめノート」を早い段階から作ろうとしますが、その分「つらくなって、オレは今何をしているんだろう」という悲壮感に到達するのも早くなる可能性があります。

まずは、最初は出来ないのが当たり前だのクラッカー、というように過去問を徹底してつぶして(理解して)ください。

つぶしていくうちに、頭のなかに無意識にまとめができあがります。そして、無意識にできたまとめというものは、あなた自身の「国語力」「試験解法のテクニック」「土壇場のくそぢから」となります。

「国語力」「試験解法のテクニック」「土壇場のくそぢから」というものは、私があなたに伝えようとして伝えることができるものではありません。その人が、練習して練習して「身につける」ものだと思います。

わかりやすいたとえ話として、「自転車にのることができるようになった」「鉄棒のさかあがりができるようになった」という体験はいくらできる人からコツを聞いても、目の前で見本をみせてもらっても、本人が何回もこけたりしっぱいしたりして、「痛い」「つらい」思いをしないと身に付かないと私は思っています。

社会保険労務士試験の合格レベルも感覚として、それにちかいものではないかと私は考えています。

「文章によるまとめ」というものは、どうしても理論的に説明できない問題を「丸暗記」するための最後の手段だと私は考えています。

もう少し、問題演習をこなしてから、まとめるようにしてください。

まとめる時間があるならば、その時間を問題演習にあてる方が、時間と効果の関係を考えると良いのではないかと私個人は考えています。

まとめるよりも、このパターンの問題をオレは○○回も間違えたのだ、というメモをとるほうが試験直前ではよほど役に立つと思います。その回数の多い方からチェックしていくのが試験直前の最良の勉強方法だと思っています。

社会保険労務士試験はある1科目の満点をとるのが合格する方法ではなく、まんべんなく7割の得点をするのが合格する方法だと思います。

選択試験、択一試験の両方ともに総合点としてはほぼ満点に近い点をとったとしても、その中のある1科目だけでも、合格基準点割れすれば、「不合格」という厳しい現実に泣いた人も知っています。

最終的に、「オレにとってどうしてもとけない問題はこれだけだ」という最小限の問題を丸暗記すればすむように、それまではひたすら問題演習をするのだ、という方法がまだ受験経験が浅い「あなた」の場合は、良い社会保険労務士試験勉強法ではないかとも私は考えています。

目的は「あなた」が社会保険労務士試験に合格することなのです。

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