中途失聴、難聴の悩み議論
「中地失調・難聴者の集い」が21日、三田市総合福祉センター(川除)であった。県内外から参加した34人が、座談会などで悩みを分かち合った。
市身体障害者福祉協議会などが毎年開き、7回目を迎えた。
社会保険労務士で難聴者の山本敏彦さん(48)神戸市北区が「会社に必要とされる難聴者」と題して、手話を交えて講演。手話を使ったり、相手の口元を見ながらメモを取ったりすることで、健聴者が自然に配慮してくれると助言した。
最後に「悩みを抱え込んではいけない。手話やメモのように見てわかる努力を続けてほしい」と呼び掛けた。
続く座談会では、参加者から「発言には問題がないため、難聴と理解してもらうには自ら打ち明けるという勇気が必要」などの声が上がった。
子育て中に難聴になった女性は「子どもの言いたいことを分かってあげられず、情けなかった」と胸の内を吐露した。
同協議会難聴者部会長の増田雅弘さん(60)あかしあ第は「仲間同士が気兼ねなく語り合う場になった。今後は、健聴者にも積極的に参加を呼び掛け、中途失聴・難聴者に対する理解を深めてもらいたい」と話した。(村上晃宏)